浦項(ポハン)市北区の清河面(チョンハミョン)の中心地で開かれる、田舎の五日市です。2021年のtvNドラマ**『海街チャチャチャ』で、架空の海辺の町「公辰(コンジン)」の市場として登場したことから、入口に「公辰市場」の看板が掛けられ、ドラマに出てきたお店の看板もあちこちに残っています。末尾が1・6**の市の日に訪れると、果物や干物、苗、金物が並ぶ田舎の市の風景と、ロケ地めぐりを一緒に楽しめます。
清河は、高麗の太祖の時代に初めて記録に現れる古い郡の名前です。市場がいつ始まったのか正確な記録はありませんが、日本統治期の1920年代に開かれていたのではないかという見方があります。1970〜90年代には、興海(フンヘ)、盈徳(ヨンドク)、浦項、永川(ヨンチョン)、慶州から商人が集まるほどの大きな市でしたが、2000年代に入って高齢化と人口減少で客が大きく減りました。広い広場を真ん中に、大通りとアーケードに沿って90軒あまりの店が並ぶ構造で、毎日にぎわう常設市場というより、市の日にあわせた五日市に近い市場です。
ドラマの公辰は、歯科医のユン・ヘジン(シン・ミナ)と、町の何でも屋「ホン班長」ことホン・ドゥシク(キム・ソノ)が暮らす海辺の町です。制作陣は清河市場一帯を公辰の町に仕立てて撮影し、市場内の25軒の店がロケ地として使われました。放送直後の2021年10月から翌年初めまでに約10万人がこの小さな市場を訪れ、外国人観光客も多くいました。市場のあちこちの案内板に、ロケ地と周辺の見どころが表示されているので、たどって歩きやすくなっています。
市の日になると、広場や道端に、果物、干物、雑穀、靴、服、海産物はもちろん、農薬や苗、家畜まで、田舎暮らしに必要なものがすべて並びます。東海(日本海)に近い市なので魚や海産物の売り台が多く、手作りのおかずや食べ物を売るおばあさんたちも店を広げます。市場の前には大きなイカのオブジェが立っていて、東海岸の市場であることを教えてくれ、屋根のある広場にはテーブルと椅子が置かれて、商人も客もひと休みしていきます。ドラマのロケ地だけを見て通り過ぎるより、市を一周して旬の食べ物を買ってみるのが、この市場を存分に楽しむ方法です。