漢江(ハンガン)下流の幸州大橋(ヘンジュテギョ)の近くから、仁川の西海(黄海)まで、地面を掘ってつくった全長18km、幅80mの運河です。洪水を防ぎ、船を浮かべるためにつくられた水路ですが、両岸の堤に沿って自転車道と散策路が続くようになり、首都圏の人々が自転車で西海の夕焼けを見に来る道になりました。桂陽山(ケヤンサン)の峡谷を通る区間の展望台と人工の滝、西の端のチョンソジン(正西津)が代表的な見どころです。
ソウルと西海を水路で結ぼうという発想は、とても古くからありました。高麗の高宗(コジョン)の時代に、武臣政権の実力者・崔怡(チェ・イ)がこの近くに運河を掘ろうとしましたが、硬い岩盤に阻まれて失敗し、朝鮮の中宗(チュンジョン)の時代に金安老(キム・アンノ)が再び試みたものの、やはり成し遂げられませんでした。
近代になって再び議論が始まったきっかけは、洪水でした。1987年7月に屈浦川(クルポチョン)一帯が大きく浸水すると、あふれた水を西海へ流す放水路事業が進められ、それが京仁運河計画へと大きくなりました。経済性と環境問題をめぐる論争のなかで、事業は中断と再開を繰り返し、2009年に着工して2012年5月25日に正式に開通しました。「アラ」は、海を意味する古い言葉に由来する名前です。
運河の堤には日陰があまりありません。春と秋が歩くにも走るにもいちばんよく、夏は早朝か日暮れ時に来るほうがいいでしょう。峡谷区間は秋に桂陽山の紅葉が色づき、冬は風が厳しく吹きます。夕焼けはチョンソジン側がいちばん大きく見えますが、アラマル展望台から運河の果てに沈む夕日を眺めるのもおすすめです。
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