鶏龍山(ケリョンサン)は、尾根がニワトリのとさかをかぶった竜に似ていることから名づけられた山です。公州(コンジュ)、鶏龍(ケリョン)、大田(テジョン)にまたがり、1968年12月31日に智異山(チリサン)に次いで2番目の国立公園に指定されました。奇岩の尾根と深い谷、東鶴寺(トンハクサ)・甲寺(カプサ)・新元寺(シヌォンサ)といった古いお寺、そして「新しい都が入る土地」という風水の話がからみ合う山です。
百済のころは鶏山、あるいは鶏藍山(ケラムサン)と呼ばれ、統一新羅の時代には、国が祭祀を行う五岳のひとつでした。この山神の祭祀は高麗と朝鮮に引き継がれ、新元寺の中岳壇(チュンアクタン)で行われました。
鶏龍山の南の新都内(シンドアン)は、朝鮮を建国した李成桂(イ・ソンゲ)が最初に都の候補地に選んで、宮殿の工事を始めた場所です。工事は半年ほど進んだあとに止まり、結局、都は漢陽に定められました。予言書『鄭鑑録』(チョンガムロク)は、いつか鄭道令(チョンドリョン)が現れてここに800年続く都を開くと記し、鶏龍山は長いあいだ神秘的な山とされてきました。山の西側の尾根には、9世紀半ばに築かれたと見られる長さ約3.5kmの鶏龍山城の跡も残っています。
鶏龍山の大部分は落葉広葉樹林に覆われています。低い山裾にはマツやコナラ、中腹にはオノオレカンバやカエデ、頂上付近にはモンゴリナラやツツジが多く、標高によって森の様子が変わります。国立公園のシンボル種は、カワセミに似た赤いくちばしのアカショウビンと、春に紫色の花を咲かせるケンケンイプル(深山の草花)です。
天皇峰の日の出、三仏峰の雪景色、延天峰の夕焼け、観音峰の雲、夏の東鶴寺渓谷の森、秋の甲寺渓谷の紅葉、隠仙瀑布の川霧、男妹塔の月を、鶏龍山の8つの風景に数えます。季節ごとに違う表情を見せてくれるという意味です。
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