麗水(ヨス)の沖に浮かぶ小さな島が、冬から春にかけて赤く染まります。梧桐島(オドンド)は、島全体に3,000本余りの椿の木が自生し、「椿の島」と呼ばれる麗水の代表的な名所です。長さ768mの防波堤が陸と島をつなぎ、船なしで歩いて渡れるうえ、島の中には椿の森のトンネルと海岸の断崖、白い灯台が待っています。遠くから見ると島の形がキリ(梧桐)の葉に似ていることから、梧桐島という名前が付きました。
梧桐島は、麗水の沖の南東約1kmにある、面積約0.13㎢の小さな島です。日本統治時代の1935年、3年にわたる工事の末に長さ768mの防波堤が完成して陸とつながり、この道は「韓国の美しい道100選」に選ばれました。島は1968年に指定された韓麗海上国立公園(ハンリョヘサンクンニプコンウォン)に含まれています。朝鮮時代には水軍の訓練場として使われたそうです。防波堤の道の壁には、韓国美術協会麗水支部の作家たちが描いた壁画が続き、歩く楽しさを高めてくれます。
観光地として整えられたのは、比較的最近のことです。1996年から防波堤を行き来するシャトル「椿列車」が走り始め、2002年には裸足公園と中央広場の音楽噴水ができました。麗水の人々にとっては、麗水十景の筆頭に挙げられる散歩の名所で、2012年の麗水世界博覧会では、会場のすぐ隣の島としていっそう広く知られるようになりました。
梧桐島には2つの話が伝わっています。ひとつは、高麗の末、鳳凰がキリの実を食べにこの島へ飛んでくると聞いた人が、キリの木をすべて切らせたという伝説です。木を切らせた人を恭愍王(コンミンワン)とする話もあれば、辛旽(シントン)とする話もあります。もうひとつは、盗賊から貞節を守ろうと崖から身を投げた妻の墓のそばに、その年の冬から椿の花が咲き、篠竹が生えてきたという話です。そのため、椿の花は「女心花(ヨシムファ)」とも呼ばれます。島のあちこちに生える篠竹(シヌデ)は、李舜臣(イ・スンシン)将軍がここで兵を訓練しながら切って矢に使ったと伝えられています。
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