麗水(ヨス)の旧市街の丘の上にある鎮南館は、数十本の柱が並ぶ、韓国で最も大きな平屋の木造官衙建築です。壬辰倭乱のときに李舜臣が率いた全羅左水営の本営跡に建てられ、2001年に国宝に指定されました。約10年にわたる解体修理を終えて2025年に再び開館し、新しく整えられた柱や瓦を間近で見ることができます。
この丘は、1479年に全羅左水営が置かれて以来、朝鮮水軍の拠点でした。1591年に全羅左水使として赴任した李舜臣は、ここの楼閣・鎮海楼(チンヘル)を本営として壬辰倭乱に備えました。鎮海楼は丁酉再乱のときに焼失し、1599年に統制使兼全羅左水使の李時言(イ・シオン)がその跡地に75間規模の客舎を建てて、「鎮南館(鎭南館)」と名づけました。「鎮南」とは、南を鎮めるという意味です。
客舎は、王を象徴する闕牌(クォルペ)を祀り、毎月の朔日と望日に官吏が礼を捧げた建物です。鎮南館は1716年に火災で焼失し、1718年に全羅左水使の李濟冕(イ・ジェミョン)が再建して、現在に至ります。
日本統治時代の1910年代に、鎮南館は学校として使われ、このとき柱が2本切り取られました。海辺の湿気とシロアリの被害も重なり、2015年12月に初めて建物全体を解体して修理する工事が始まりました。約195億ウォンをかけた工事で、柱は68本から元の70本に戻り、屋根には伝統的な方法で焼いた瓦5万4千枚を新しく葺きました。扁額は傷みが激しいため、模刻した複製を掲げ、原本は別に保存処理をしています。
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