西帰浦(ソギポ)・安徳(アンドク)面の大坪(テピョン)港に立つと、海のほうに高さ約100mの垂直の断崖が屏風のように長く立ちはだかります。この断崖が朴水箕汀(パクスギジョン)です。済州オルレ9コースがまさにこの港から出発し、日暮れが近づくと、断崖の上に沈む夕日を見ようと、人々が防波堤に集まってきます。
「朴水箕汀」という名前は済州の方言からきています。「パクス」は柄杓ですくって飲める湧き水を、「キジョン」は断崖を意味します。断崖の隙間から、柄杓ですくって飲めるほどきれいな湧き水が湧いたことから付いた名前です。断崖の下の大坪里は、小さな船が数隻出入りする静かな漁村です。
断崖の上に登ると、肝心の断崖は見えません。朴水箕汀の全体像を見るには、下から眺める必要があります。
恋愛リアリティ番組『換乗恋愛3』で、出演者たちが夕日を背景に写真を撮り、大坪港を散歩した場所としても知られています。
朴水箕汀のすぐ下にある大坪港は、小さな漁船が数隻出入りする静かな港です。防波堤の先には、てっぺんに少女の彫刻をのせた赤い灯台が立っており、断崖と灯台を一枚の写真に収めようとする人がたくさんいます。港の周辺には、海と断崖を眺められるカフェやレストランが何軒かあり、夕日を待ちながら一休みするのにぴったりです。華やかな海水浴場ではなく、静かな海辺の村の夕暮れを感じたいときによく合う場所です。
済州オルレ9コース(大坪〜和順)は、大坪港から始まり、馬が通った昔の道「モルギル」に沿って朴水箕汀の上へ登っていきます。続いて、軍山(クンサン)オルム(※オルムは済州の火山性の丘)の山頂部、安徳渓谷(アンドクケゴク)、倉庫川(チャンゴチョン)橋を経て、和順金モレ海水浴場まで約11.8km続きます。出発直後から石の道と上り坂が続くので、全区間を歩かなくても、断崖の上の松林までの短い散歩だけでも楽しめます。途中の月羅峰(ウォルラボン)はかなり急ですが、季節ごとに野花が咲いて眺望が大きく開け、そのあとは天然記念物に指定された常緑樹林のある安徳渓谷に沿って歩きます。コースの途中は食堂が少ないので、出発前に大坪里で食事をしておくのがおすすめです。
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