菩提庵は、南海(ナメ)の錦山の頂上近く、奇岩怪石に囲まれた断崖にある庵です。襄陽の洛山寺・紅蓮庵、江華の普門寺とともに、韓国の三大観音祈祷所に数えられ、祈りに訪れる人が絶えません。お堂の前庭に立つと、閑麗海上国立公園の島々と海が足元に広がります。日の出の名所としても名高い場所です。
伝承によると、683年(神文王3年)に元暁(ウォニョ)大師がここに草堂を建てて修行し、観世音菩薩に出会ったあと、山の名を普光山、草堂の名を普光寺としました。のちに李成桂(イ・ソンゲ)がこの山で百日祈祷を捧げて朝鮮を開いたといわれ、その恩に報いる意味で、山全体を錦で包むという意味の錦山という名前がつきました。1660年に顕宗(ヒョンジョン)がこの寺を王室の願堂(ウォンダン)としたとき、名前も菩提庵に変わりました。
錦山は、多島海ではめずらしく大きな花崗岩の山ですが、土の山の性格も強く、南海岸でもっとも大きな規模の落葉樹の群落を成しています。岩ごとに仏教にまつわる伝説が伝わり、動物に似た岩が多いため「岩の動物園」というあだ名がつきました。藍色の海と緑の野原を一緒に見下ろせることから、閑麗海上国立公園を代表する展望の山とされています。頂上には、昔の烽燧台(のろし台)の跡も残っています。
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