金海(キメ)市街の東にある盆城山(プンソンサン)の山頂を、全長約900mの石垣が取り巻いています。城壁の上に立つと、金海の市街地や金海平野、洛東江の下流が一望でき、晴れた日には南海の海まで見えます。入場料なしでいつでも歩ける城郭の道なので、夕暮れの夕焼けを見に来る人が大勢います。
盆山城は、山頂部を帯のように巡る「テメ式」の山城です。築かれた時期ははっきりしませんが、三国時代とみられており、周辺に伽耶の古墳や首露王妃陵、伽耶の建国神話が宿る亀旨峰(クジボン)が集まっていることから、伽耶との関係がよく語られます。高麗末の1377年には朴葳(パク・ウィ)が倭寇を防ぐために城を築き直し、壬辰倭乱で崩れた城を、1871年(高宗8年)に金海府使の鄭顕奭(チョン・ヒョンソク)が再び積み直しました。今見える城壁は、大部分がこのときの姿をもとに整備されたものです。残っている城壁は高さ3〜4m、幅の広いところは8m前後で、稜線に沿って続いています。1963年に史跡に指定されました。
盆山城の西の城壁は洛東江側に開けていて、夕暮れの景色が特に素晴らしいです。許王后が故郷を恋しがって眺めた空だという話にちなんで「王后の夕焼け」と呼ばれる、日没の展望ポイントもあります。同じ盆城山の稜線には金海天文台と金海伽耶テーマパークがあるので、昼はテーマパークと城郭の道を歩き、夜は天文台で星を見るという日程も組めます。