大青島(テチョンド)は、仁川港から北西へ約200km、西海の果てにある島です。北に白翎島(ペンニョンド)、東に北朝鮮の黄海道の海岸を望む西海五島のひとつで、島に着くまで船で半日近くかかります。そのぶん、人の手があまり入っていない海岸と、約10億年前に積もった地層がそのまま現れた断崖が待っていて、地質を巡る旅の行き先として注目されています。
大青島の面積は約12.6㎢で、2024年現在、972人が暮らしています。住民の大半は漁業に携わり、かつてはガンギエイ漁で名を馳せました。高麗時代には罪人を送る流刑地で、元の皇族だったトゴン・テムル(のちの元の順帝)がここに流されたという記録があります。北朝鮮の海岸まで約19kmしかなく、2009年には島の東の海で南北の海軍が衝突したこともあります。
大青島と白翎島、小青島(ソチョンド)一帯は2019年に国家地質公園に認証され、大青島では5か所が地質名所に選ばれています。
大青ジオトレイルは、3区間・7.1kmで結ばれています。ノンニョ海岸〜年輪岩〜ミア海岸をつなぐ「砂州と双子のさざ波」区間(1.2km)、鷹岩(メバウィ)展望台から三角山(サムガクサン)の頂上を通る三角山区間(3.3km)、クァンナンドゥの亭子閣(チョンジャガク)から西風受けと広場岩(マダンバウィ)を巡る西風受け区間(2.6km)です。玉竹洞の船着き場から海岸砂丘とアカマツの林を抜ける砂漠ジオトレイル(1.7km)もあります。
大青島の岩は、約10億年前以降に積もった堆積岩が中心です。同じ時代の地層は白翎島にも現れていて、2つの島が同じ地質時代の大地であることを示しています。地層が曲がったり立ったりしている様子や、さざ波の跡、年輪のように見える縞模様を探しながら歩くと、海岸の散歩がぐっとおもしろくなります。隣の小青島には、天然記念物のプンバウィ(粉岩)とウォルティ、古い生物の痕跡であるストロマトライトがあり、船の便が合えば、あわせて巡れます。