蔚山(ウルサン)の蔚州郡(ウルジュグン)、彦陽邑(オニャンウプ)にある伝統市場で、1915年に市が立ってから100年以上続いてきた場所です。普段から営業している常設市場ですが、末尾が2・7日の市の日になると、アーケードの内外に露店が並んで、ぐっとにぎわいます。KTX蔚山駅に近く、網焼きのプルコギで有名な彦陽の真ん中にあるので、彦陽邑城とあわせて半日コースにするのにぴったりです。
彦陽の市は昔から、清道(チョンド)、密陽(ミリャン)、東莱(トンネ)、梁山(ヤンサン)、慶州(キョンジュ)、永川(ヨンチョン)、蔚山の七つの邑の産物が集まるとして、「七邑場」(チレプチャン)とも呼ばれました。今から40年あまり前には、市場の隣のセリ畑を埋め立て、柱にトタン屋根をのせて雨をしのげる通路をつくりました。これが今のアーケードの始まりでした。その後、ひとつの大きな市だった彦陽の市は、商店ビルの毎日総合市場、南川(ナムチョン)の向かいの彦陽公設市場、アーケードのある彦陽市場などに分かれました。
蔚山市が大型スーパーに押される伝統市場を活性化しようと整備事業を行い、2009年に長さ177mのアーケードが完成しました。約3,386㎡の敷地に400店以上が集まっていて、思ったより規模が大きく、ゆっくり見て回ると1時間があっという間に過ぎます。
彦陽は、薄切りの牛肉に味付けをして網で焼く彦陽プルコギで有名な土地なので、市場から数百メートル以内にプルコギの食堂がいくつもあります。市場から約700m離れた彦陽邑城は、朝鮮時代に石で築かれた邑城が平地に残る場所で、史跡に指定されており、城壁に沿って歩くのに向いています。朝鮮時代の彦陽県の役所を囲んだ城だったことから、市場のあるこの一帯は昔から町の中心だったことが分かります。市場の西側には、迦智山、神仏山、肝月山のように標高1,000mを超える峰が集まる嶺南アルプスの山々が広がっています。時間に余裕があれば、北へ約6.5km離れた盤亀台岩刻画まで車で足を延ばせます。