大田(テジョン)市大徳(テドク)区、鶏足山(ケジョクサン)のふもとの長洞森林浴場は、裸足で歩く鶏足山の黄土の道が始まる場所です。山の中腹を巡る林道に赤い黄土が14.5km敷かれていて、道のあちこちに足を洗う場所があり、靴を手に持って歩く人たちによく出会います。入場料も駐車料金もなく、24時間開いているので、大田で気軽に森の道を歩きたいときに立ち寄るのにぴったりです。
長洞森林浴場は、1995年6月に鶏足山の自然林をそのまま生かして開園しました。鶏足山城の下の森の谷間にあり、最初は住民が散歩や運動をする町の森でした。
雰囲気が変わったのは2006年です。大田の酒類メーカー・マッキスカンパニーが、森林浴場から始まる林道に黄土を敷いて裸足の散策路をつくり、この道は全国に広がった裸足ウォーキングブームの始まりとされています。雨や足取りで流されてしまう分だけ、毎年全国から2,000トン以上の黄土を取り寄せて敷き直しています。いまは年間100万人以上がこの道を歩くといわれています。
鶏足山城は、長いあいだ百済が築いた城として知られてきました。ところが、1998〜1999年の発掘調査で、もっとも古い土器が6世紀中・後半の新羅の土器と確認され、城を築いた方法も、報恩(ポウン)の新羅・三年山城(サムニョンサンソン)と同じという結果が出ました。いまは、新羅が築き、一時は百済が占領した城とする見解が多いものの、議論はまだ続いています。城内の建物跡からは高麗の瓦や朝鮮の陶磁器のかけらも出土し、朝鮮時代まで使われたこともわかります。
黄土の道ができたきっかけも面白いです。会社の代表が、ハイヒールを履いてきた連れに自分の運動靴を脱いで貸し、自分は裸足で山道を歩いた日にぐっすり眠れたそうで、その体験を市民と分かち合おうと林道に黄土を敷いた、という話が伝わっています。
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