電気が通る前、私たちの祖先は何で夜を照らしていたのでしょうか。龍仁(ヨンイン)・慕賢邑(モヒョンウプ)にある韓国灯盞博物館は、その答えを灯盞(トゥンジャン、油皿の灯り)や燭台、灯檠(トゥンギョン、灯盞を載せる台)といった伝統の灯火具で見せてくれる、国内唯一の灯盞専門博物館です。初代館長の金東輝(キム・ドンフィ)が生涯をかけて集めた収集品をもとに1997年9月に開館しました。水原華城(スウォンファソン)の空心墩(コンシムドン)をかたどった円筒形の建物が、遠くからでも目を引きます。
博物館のルーツは、1969年に水原で開かれた小さな古灯器の展示館です。金東輝館長はその後も50年以上にわたって灯盞を集め続け、個人の所蔵品を財団法人の博物館として社会に開きました。現在は息子の金炯九(キム・ヒョング)館長が跡を継いで運営しており、2027年に開館30周年を迎えます。展示されている灯盞や民俗品は、すべて韓国で実際に使われていた品々です。
鳥足灯は、朝鮮時代に夜の見回りをしていた巡邏軍(スルラグン)が持ち歩いた灯りです。明かりが前ではなく足元を照らすように作られているのが特徴です。代表的な所蔵品には、高麗時代の青磁二重形灯盞、紙縒りを編んで作った紙縄灯盞台(チスントゥンジャンデ)、鋳鉄に銀を象嵌して文字を刻んだ燭台、龍の頭の飾りが付いた木製の灯檠などがあります。同じ灯盞でも、時代によって土、鉄、真鍮、紙と素材が変わり、形も異なります。見比べてみると、思いのほか楽しいですよ。
外には約3,000㎡の野外庭園があります。池のほとりにチャンスン(村の守り神の木柱)とソッテ(鳥を載せた竿)、文人石、東屋が置かれ、別館には農具が展示されています。ろうそく作りや陶器の灯盞作りの体験プログラムも運営しています。
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