切り立った花崗岩の崖の下に、エメラルド色の湖がたたずむ抱川アートバレーは、もともと石を採掘する採石場でした。硬くて模様の美しい抱川石を30年近く切り出したあと、放置されていた場所を、抱川市が環境にやさしい文化芸術公園としてよみがえらせました。いまは漢灘江(ハンタンガン)ユネスコ世界ジオパークの地質名所のひとつでもあります。
ここでは1960年代から約30年間、花崗岩を採掘していました。抱川石は材質が硬く、花崗岩ならではの模様が美しいため、青瓦台(チョンワデ)や国会議事堂、仁川空港など、主要な建物の建築資材に使われました。しかし1990年代以降、質のよい石が減って採石場は放置され、削られた山は、長いあいだ傷跡のように放置されていました。
抱川市は2004年から2009年にかけてこの廃採石場を整備し、傷んだ景観を環境にやさしい形で復元するとともに、一部は採石の跡をあえてそのまま残しました。2009年10月にオープンして以来、毎年多くの人が訪れる抱川を代表する観光地になりました。近代産業の痕跡と芸術の空間が、ひとつの場所に同居しているわけです。
アートバレー一帯の花崗岩は、中生代ジュラ紀にできた大宝花崗岩の一種で、大きさ約2mmの赤いガーネットの粒が入っているのが特徴です。崖の近くで石の表面をのぞきこむと、小さな点のように見えるガーネットを見つけられます。
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