仏国寺(プルグクサ)の麓、慶州(キョンジュ)の下洞(ハドン)工芸村にある私立の科学史博物館です。石窟庵(ソックラム)の石窟を切り開いて内部を見せる模型、実物大でつくった上院寺(サンウォンサ)銅鐘の模型、瞻星台(チョムソンデ)の断面模型などを通して、新羅の人々が石や金属をどのように扱ったのかを解き明かしてくれます。石窟庵ではガラス越しにしか見られない内部構造を、ここでじっくり理解できます。
1988年10月15日に石宇一(ソク・ウイル)館長が設立した博物館で、慶州を訪れる子どもや青少年に、韓国の科学のルーツを知ってもらいたいという思いから始まりました。新羅から朝鮮の世宗(セジョン)の時代までの科学技術の遺産を研究し、一部しか残っていなかったり、内部をのぞけなかったりする遺物の製作原理を、模型で再現して見せてくれます。本物を集めた博物館ではなく、「どうやってつくったのか」に答える博物館であることが特徴です。
模型を見てから本物を訪ねると、理解がぐっと深まります。石窟庵の石窟は、751年、新羅の景徳王(キョンドクワン)の時代に金大城(キム・デソン)が築き始めた花崗岩の石窟で、1995年に仏国寺とともにユネスコ世界遺産に登録されました。五台山上院寺の銅鐘は725年につくられ、現存する韓国の梵鐘の中で最も古い鐘です。瞻星台は善徳女王(ソンドクヨワン)の時代に、花崗岩362個を27段に積み上げてつくった天文台で、慶州の月城(ウォルソン)の北に立っています。石窟庵と瞻星台は同じ日に慶州で実際に見られるので、模型と本物を並べて比べてみてください。