昭陽江ダム(ソヤンガン・ダム)は、春川(チュンチョン)の北東で昭陽江をせき止めて造られた、高さ123mのロックフィルダムで、背後には巨大な人造湖昭陽湖(ソヤンホ)を抱えています。土と石を積み上げて造ったダムとしては国内最大で、ダムの上に立つと、山のあいだに果てしなく続く湖が広がります。ダムの下の船着場からは、船で湖の対岸にある清平寺(チョンピョンサ)まで行けます。
工事は1967年4月15日に始まり、1973年10月15日に完了しました。京釜高速道路、ソウル地下鉄1号線とともに、当時の三大国家事業に数えられました。当初はコンクリート重力式ダムとして設計されていましたが、施工を担当した現代建設側が、費用を大きく減らしながらも頑丈なロックフィル工法を提案し、設計が変更されました。ダムの長さは530m、昭陽湖の貯水量は29億トンです。ダムの完成により、ソウルと首都圏が安定して水の供給を受けられるようになりました。1973年11月に発電を始めた発電所は、設備容量20万kWで、毎年約353GWhの電力をつくっています。
最初の設計は、海外のダムを数多く手がけてきた日本の会社によるコンクリートダム案でした。現代建設側の技術者が、費用を3分の1ほどに抑えながらもより頑丈だとしてロックフィルダムを提案し、朴正煕大統領は、工事費の節減や戦争の脅威などを考慮してこの案を受け入れました。1967年2月、工事は現代建設が請け負うことになりました。ダムに使われた砂利と土の量は、当時の国民ひとりあたり米7俵に相当する量だったといいます。発電所はダムの右側のすぐ下にあり、フランシス水車2基を回して電気をつくっています。