海岸の目の前の海に二つの岩の島が並んで浮かび、夕方になるとその向こうに日が沈みます。安眠島の花地(コッチ)海水浴場から見るこの光景は、西海岸を代表する夕日として知られています。安眠島は、泰安(テアン)半島の南へ長く延びる島で、面積は約113.5㎢、韓国で6番目に大きい島です。島のなかには、松林、低い丘陵、西の海岸沿いに続くビーチが、交互に現れます。
安眠島はもともと、泰安半島から海へ延びる岬でしたが、島になりました。朝鮮の仁祖(インジョ)の時代に、税として集めた穀物を運ぶ水路を通すために土地を切ったという話が広く伝わっていますが、1428年の『世宗実録』にすでに「安眠島」という記録があり、この説は根拠が弱いという反論もあります。人が掘ったのか、海水に削られたのかは、はっきりしません。朝鮮時代には牧場や農場として使われ、この島の松、安眠松(アンミョンソン)は、宮殿や船を造る貴重な木材だったため、国が別に管理しました。1970年に長さ208.5mの安眠橋が架けられて、陸地とつながりました。
安眠島の郷土料理、ケグクチは、ワタリガニの醤油漬け(ケジャン)をよく食べていた泰安の人々が、残ったケジャンの汁にキムチと浅漬けキムチを入れて煮込んで食べたのが始まりです。島の南端からは、2019年に開通した元山安眠大橋(ウォンサン・アンミョンデギョ)と、2021年に開通した保寧(ポリョン)海底トンネルを通って、保寧までそのままつながっています。