真冬でもヤシの木の下を歩ける、市立の植物園です。安山(アンサン)・尚録区(サンノクク)の星湖(ソンホ)公園の中にある安山植物園は、2001年にオープンし、ピラミッド型のガラス温室3棟に、熱帯植物と韓国の中部・南部地方の植物を分けて植えてあります。入場料は無料で、都心から近いため、近所の人が散歩がてら立ち寄る場所ですが、すぐ隣に実学者・星湖・李瀷(イ・イク)の墓と星湖博物館があり、半日のお出かけにまとめるのにぴったりです。
温室は、海外の有名な植物園の温室をまねて、ピラミッド型のガラス構造で建てられました。温室のあちこちにはツツジと松の盆栽の鉢も置かれていて、一年中、緑の植物を見られます。
温室の外には、4種のバラを植えたバラ園、実のなる木を集めた果樹園、野生植物園があります。むき出しの地面に、草や木が順番に根づいていく過程を見せる植物遷移園は、ほかの植物園ではなかなか見られない庭園です。小さな池もあり、温室を出たあとにぐるりと一周するのにぴったりです。
植物園がある星湖公園の名前は、朝鮮後期の実学者星湖・李瀷(1681〜1763)の号に由来します。李瀷は1705年に科挙を受けに行きましたが、受験書類が書式に合わず試験を受けられず、翌年に二番目の兄が獄死すると、官職への道を捨てて学問だけに打ち込みました。彼が書いた『星湖僿説(ソンホサソル)』は、地方制度や財政、科挙、軍事制度の問題を鋭く指摘して改革案を示した本です。あらゆる学問は実際の社会の役に立たなければならないという彼の考えは、朝鮮実学の大きな流れになりました。
植物園から歩いて行ける距離に、彼の墓(京畿道記念物)と星湖博物館があります。墓は二人の夫人と一緒に葬られた合葬墓で、隣に祠堂の瞻星祠(チョムソンサ)と、斎室の景湖斎(キョンホジェ)があります。近くの檀園彫刻公園(タヌォンチョガクコンウォン)や露積峰公園(ノジョクボンコンウォン)まで続けて歩けば、安山の旧市街の緑地を一度に回れます。
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