北漢山は、ソウルの北の境界を取り囲む花崗岩の山で、ソウルで最も高い山です。最高峰の白雲台(ペグンデ、836.5m)と仁寿峰(インスボン、810.5m)、万景台(マンギョンデ)が並んで立ち、市内のどこからもよく見えます。地下鉄に乗ってきて、そのまま登山を始められる、世界的にもめずらしい都心の国立公園です。
北漢山は、約1億7千万年前にできた花崗岩の山です。百済のころは漢山と呼ばれ、今の仁寿峰は負児岳(プアアク)といい、百済を建てた温祚(オンジョ)と兄の沸流(ピリュ)がこの峰に登ったという記録が残っています。白雲台、仁寿峰、万景台の3つの峰が角のように集まっていることから、高麗のころからは三角山と呼ばれました。三国時代には、百済、高句麗、新羅が順にこの地を占め、新羅の真興王は、6世紀に碑峰(ピボン)に、領土を巡察した記念碑である巡狩碑を建てました。今、峰にある碑はレプリカです。
朝鮮の粛宗は、1711年に外敵の侵入に備えて北漢山城を築きました。「漢陽の北の山」という意味の北漢山という名前は、このときから別名として使われ、日本統治時代以降に正式な名前になりました。北漢山は1983年に、韓国の15番目の国立公園に指定され、公園の面積は、ソウルと京畿道にまたがって約77km²です。
北漢山国立公園は、牛耳嶺(ウイリョン)を境に、南の北漢山地域と北の道峰山地域に分かれます。行政区域では、ソウルの江北区(カンブクク)、道峰区(トボング)、城北区(ソンブクク)、鍾路区、恩平区(ウンピョング)と、京畿道の議政府(ウィジョンブ)市、高陽市、楊州(ヤンジュ)市にまたがっています。公園全体が都市に囲まれていて、首都圏の大きな緑地の役割を果たしています。
北漢山地域の主稜線は、最高峰の白雲台を中心に南北に長く伸び、北は上将峰(サンジャンボン)、南は普賢峰(ポヒョンボン)まで続きます。公園の中央には、仁寿峰、白雲台、万景台、露積峰(ノジョクポン、715.5m)が集まった岩峰の群れがそびえています。その合間に数十の清らかな渓谷が流れており、岩山でありながら水の多い山です。
ソウルには、北漢山のほかにも、道峰山、水落山(スラクサン)など、高さ600mを超える山があと7つあります。そのためソウル市は、北漢山、北岳山、冠岳山(クァナクサン)の近くに登山観光センターを設け、外国人旅行者向けの登山プログラムも運営しています。
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