済州市・朝天邑(チョチョノプ)・北村里(プッチョルリ)の海辺、黒い玄武岩の塊のど真ん中に、丸い穴があいています。その穴が、まるで額縁のように、海と小さな無人島・タリョ島を切り取っています。済州の人々が「チャンコム」と呼ぶ岩です。
チャンコムは「穴のあいた石」を指す言葉で、戸にあけた小さな窓を意味する済州の言葉「トゥェチャンムン」とも通じます。溶岩が海と出会って固まってできたごつごつした岩のなかで、この岩だけは真ん中がぽっかりとあいていて、遠くからでも目を引きます。穴の前に立って海の方を見ると、約700m沖のタリョ島と防波堤が、丸い枠の中に収まります。
ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で、チョン・ミョンソク弁護士が妻とのことを思い出す場面が、ここで撮影されました。観光地として特別に整備された施設はなく、村の海辺の岩がそのままあります。入場券を買う場所もなく、波の音だけが聞こえる場所です。