済州西部、翰林邑(ハンリムウプ)クマン里の野原にそびえるクムオルムは、頂上に大きな丸い噴火口を抱えたオルム(岳)、つまり済州特有の小さな火山です。標高427.5m、麓からの高さは約178mで、短い登りの先で尾根に立つと、噴火口内の湿地と遠くの漢拏山(ハルラサン)、西部の中山間地帯の牧場や畑が一度に広がります。山頂の尾根はパラグライダーの離陸場としても知られています。
クムオルムは「黒いオルム」とも呼ばれます。土がとりわけ黒いことから付いた名前という説明があり、漢字では黒岳、今勿岳、今岳などと記されてきました。また、「コム・カム・ゴム・クム」が神を意味する古い言葉に通じると見て、昔から神聖視されてきたオルムだという解釈もあります。クマン里という村名も、このオルムに由来します。
済州市の蓮洞(ヨンドン)にも同じ名前のオルムがあり、間違えやすいので、地図で探すときは翰林邑クマン里かどうか必ず確認してください。住所は済州市翰林邑クマン里山1-1です。
オルムは、漢拏山の麓や野原に散らばる小さな火山を済州で呼ぶ言葉です。クムオルムは大きな火山の脇腹から噴出した側火山で、山頂に丸い噴火口と火口湖を備えた、比較的若い火山体として紹介されています。噴火口の縁を歩くと、片側はくぼんだ火口、反対側は果てしなく広がる中山間地帯の野原で、火山地形のかたちが一目で分かります。