大典寺(テジョンサ)の庭に立つと、寺の屋根の向こうに、巨大な岩峰がいくつも指のように空に向かって立っています。周王山は標高720.6mとそれほど高くありませんが、火山灰が固まった岩が削られてできた絶壁と峡谷、滝がひとつの谷に集まっていて、韓国の三大岩山のひとつに数えられます。勾配の緩やかな渓谷の道のおかげで、登山靴がなくても滝まで歩いて行けるのが、この山の最大の長所です。
岩が屏風のように立ち並んでいるため、かつては石屏山(ソクピョンサン)とも呼ばれました。現在の名前は伝説に由来し、中国の秦から逃れてきた周王がここに隠れ住み、新羅の将軍・馬将軍(マジャングン)に最期を迎えたという話が、最もよく知られています。新羅の王族が王位を捨てて修行した場所だという説も伝わっています。周王が隠れたという周王窟(チュワングル)や、武器を隠したという武装窟(ムジャングル)のように、峰や洞窟のあちこちに、この伝説が名前として残っています。
1976年3月30日に韓国の12番目の国立公園となり、現在は青松ユネスコ世界ジオパークの中核の地質スポットでもあります。周王渓谷一帯は2003年に名勝に指定されました。
周王山のヤマツツジは、特別にスダルレと呼ばれます。周王が馬将軍の矢に当たって流した血が渓谷の水を赤く染めた翌年から、この花が咲いたという伝説があるためです。花は普通5月初めに渓谷に沿って咲き、このころスダルレ祭りが開かれます。
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