五台山(オデサン)の渓谷に沿ってずっと登った先、モミとナラの森の間に上院寺(サンウォンサ)があります。建物の多くは近年に再建されたものですが、このお寺には、韓国で最も古い鐘と、朝鮮の世祖にまつわる童子像が残っています。五台山登山の出発点でもあり、登山客と巡礼者がともに訪れるお寺です。
上院寺は、新羅の聖徳王の時代の705年、宝川(ポチョン)と孝明(ヒョミョン)の二人の王子が建てた真如院(チンヨウォン)が始まりと伝わります。創建年は資料によって724年と紹介されることもあります。五台山は文殊菩薩が住む山と信じられ、上院寺はとくに文殊信仰と深い関わりがあります。朝鮮の世祖(セジョ)がここで文殊童子に出会って病が癒えたという話が伝わり、世祖はお寺の再建を後援しました。現在の建物は1946年の火災の後に再建されたもので、霊山殿を除けば古い建物はほとんどありません。朝鮮戦争の際、五台山の寺院を焼き払えという命令が下されましたが、僧侶たちが抵抗し、扉だけを外して燃やしたという逸話も伝わります。