釜山・機張郡(キジャングン)鉄馬面(チョルマミョン)にあるアホプ山の森は、ひとつの家系が9代にわたって土地を売らずに守ってきた私有林です。空を覆うように立つ太い孟宗竹の林と、樹齢数百年の金剛松(クムガンソン)が、**52万㎡**の山すそを覆っています。映画やドラマのロケ地として名が知られるようになりましたが、実際に訪れると、静かに歩ける森であることが一番の魅力です。
森の持ち主は、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)のあとに美洞(ミドン)村に居を構えた南平文氏(ナンピョン・ムンシ)の一族です。代々、森を開発せずに手入れしてきたおかげで、九つの谷を抱くアホプ山のふもとに、古い森がそのまま残りました。日本統治時代にも、松から松脂を採らせずに守り抜いたと伝えられています。森の中にある韓屋観米軒(クァンミホン)の名には、小さな草一本も大切にするという一族の心が込められています。森は2015年に初めて一般公開され、2022年からは、自然を守るために1日の入場人数を制限する有料入場制で運営されています。
アホプ山の森は、遊具などの施設を設けず、自然を傷つけない範囲でだけ見学できるように運営されています。その代わりに、森の解説や子ども向けの森林体験活動が用意されています。団体向けの森の解説は事前予約制なので、大勢で行くなら解説を申し込んで、森の歴史や木々の話を聞いてみてください。森を守ってきた一族の物語を知ってから歩くと、竹の一本一本まで違って見えてきます。
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