南山の西側の斜面、会賢洞(フェヒョンドン)から南山へ登る道の中腹にある白凡広場は、独立運動家白凡 金九(キム・グ、1876〜1949)の銅像が立つ芝生の広場です。広場の横には復元された漢陽都城の城郭が南山の山頂方向へ続き、背後にはNソウルタワーが見えます。ソウル駅や南大門市場から歩いて行けるため、都心の散策や南山登山の出発点にぴったりです。
金九は日本統治時代に大韓民国臨時政府を率いて抗日独立運動に身を投じ、光復後は統一された国家を築くために尽力した人物です。没後20周年にあたる1969年8月、彫刻家の金景承(キム・ギョンスン)と閔福鎮(ミン・ボクチン)が制作した銅像がここに建てられ、広場も「白凡広場」という名前を得ました。台座を含めた高さは約10mです。銅像の左側には初代副大統領李始栄の銅像が、広場の一角には金庾信(キム・ユシン)将軍の騎馬像も立っています。
この一帯は、日本が漢陽都城を壊して朝鮮神宮を建てた場所でもあります。植民地支配の象徴だった場所が、独立運動家を称える広場に変わったわけです。
漢陽都城は、1396年、朝鮮の太祖の時代に初めて築かれたソウルの城郭で、白岳山(ペガクサン)・駱山(ナクサン)・南山・仁王山(インワンサン)の稜線に沿って約18.6kmを囲んでいます。南山区間は、日本統治時代や都市開発によって多くが失われましたが、発掘と復元によって再びつながりました。白凡広場の横の城郭は、最近新たに積まれた部分が多く、石の色が明るく、その合間に古い城石が混ざっています。広場から南山の山頂まで城郭に沿って登る道は、ソウル都心で最も気軽に歩ける漢陽都城区間のひとつです。