蟾津江(ソムジンガン)と花開川(ファゲチョン)が出合う水際、慶尚道の河東(ハドン)と全羅道の求礼(クレ)が川ひとつを挟んで向かい合う場所に、花開市場(ファゲチャント)があります。昔から嶺南(ヨンナム)と湖南(ホナム)の人々がここで品物や便りを交わしたため、今も「嶺湖南和合の市場」と呼ばれています。茅葺きと瓦屋根の市場小屋の間を歩きながら、智異山(チリサン)の山菜や薬草、河東の緑茶を見て、シジミのスープ一杯で締めくくるのにぴったりの場所です。
花開市場を全国に知らしめたのは、1988年に発表された趙英男(チョ・ヨンナム)の歌「花開市場」です。金漢吉(キム・ハンギル)が新聞で市場の話を読み、その場で歌詞を書いたと伝わります。市場のあちこちにギターを持った趙英男の造形物が立っているのも、この歌のおかげです。文学とのつながりも深いです。金東里(キム・ドンニ)の短編小説**『ヨンマ(駅馬)』が花開を舞台にしており、市場の中には小説に出てくる酒幕を再現した玉花酒幕**(オクファジュマク)があります。
2014年11月27日の夜、大火事が起こり、市場の大部分が焼けました。河東郡は翌年1月から復元工事を始め、2015年4月に木造瓦葺きの市場小屋5棟で第1次の再オープンをし、その後、瓦葺きの市場小屋1棟と茅葺きの市場小屋5棟をさらに建てて、2016年4月1日に完全に再開しました。今は、個人の市場小屋、鍛冶屋、観光案内所、展望台など26棟に、店舗115区画が入っています。全羅道側の隣町である光陽(クァンヤン)や求礼の商人にも店を出させているのが、この市場らしいところです。再建後、各店舗には自動火災感知器が取りつけられました。
市場から双磎寺(サンゲサ)へ続く花開川沿いの道は、春になると桜がトンネルをなす十里桜道(シムニ・ポッコッキル)です。花開川に沿って約16km続く渓谷には茶畑が点在し、双磎寺(市場から約5.5km)と七仏寺(チルブルサ)、仏日滝(プリルポッポ)へつながっていて、1日コースを組みやすいです。双磎寺一帯は、韓国で茶の栽培が最初に始まった場所として知られており、市場で河東の緑茶を買って帰る人が多いです。
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