長城(チャンソン)郡北下(プカ)面、丹田(タンジョン)村の入口の小さな東屋のそばに、幹まわりが10mを超える一本のケヤキが、半円形に枝を広げています。長城丹田里のケヤキは、韓国で最も大きなケヤキのひとつに数えられる天然記念物です。村の人々は、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)で殉節した兄をしのんで植えたという由来にちなみ、この木を「将軍の木」(チャングンナム)と呼んでいます。
この木は、丹田村に最初に入って根を下ろした道康金氏の入郷祖(村に最初に入った先祖)キム・チュンナムが、壬辰倭乱で殉節した兄キム・チュンノをしのんで植えたと伝えられています。樹齢は約400年と推定されます。村ではこの木を霊験あらたかな神木とみなし、毎年正月に村の平安を祈る堂山祭(タンサンジェ)を行ってきました。堂山祭は1990年代まで続きました。
この木は1998年に全羅南道の記念物にまず指定され、大きさと樹形、歴史性が認められて、2007年8月9日に国家天然記念物に格上げされました。長城郡でいちばん大きくて古いケヤキです。1998年の道記念物指定の当時は、高さ20m、幹まわり10.5mと記録されており、資料によって数値が少しずつ異なります。
ケヤキは、韓国と日本、台湾、中国の温暖な地方に育ちます。枝が四方に広がって丸い日陰をつくり、長生きなので、昔から村の入口の東屋の木(チョンジャナム)や、村を守る堂山の木(タンサンナム)としてよく植えられました。花は5月に咲き、円盤形の実は10月に熟します。丹田里のケヤキも、村の人々の憩いの場であり、行き来する人々の日陰の役割を果たしてきました。