釜山の海を代表する風景をひとつ挙げるなら、この岩の島々です。五六島(オリュクト)は、釜山市南区龍湖洞の乗頭末(スンドゥマル)の突端から約600m沖に、一列に並ぶ小さな島々です。釜山を象徴する風景のひとつとして詩の一節にも詠まれており、向かい側の断崖の上にあるスカイウォークに立つと、島々を真正面から望めます。
名前は、見る場所によって島の数が違って見えることからつきました。1740年に東萊(トンネ)府使の朴師昌(パク・サチャン)が編纂した『東萊府誌』には、「東から見れば6つの峰、西から見れば5つの峰なので、こう呼ぶ」という記録があります。1825年ごろに書かれた日本側の記録にも、満ち潮と引き潮によって5つにも6つにも見えるという話が残っています。
陸地に近い順に、盾島(パンペソム)、松島(ソルソム)、鷲島(スリソム)、錐島(ソンゴッソム)、窟島(クルソム)、灯台島(トゥンデソム)です。盾島と松島は下の部分がつながっていて、かつては「于削島(ウサクト)」ひとつと呼ばれていましたが、2011年の無人島地名整備の際に、いまの名前に整理されました。灯台島を除いて、すべて無人島です。
五六島は、約7,000万〜8,000万年前の火山活動で積み重なった安山岩質の岩でできています。約12万年前まではひと続きの山の尾根でしたが、長い年月のあいだに波が岩の割れ目に沿って削り取り、いくつもの島に分かれたと説明されています。2007年10月に国の名勝に指定され、周辺の海は2003年に海洋生態系保全地域となりました。