安養(アニャン)市石水洞(ソクスドン)とソウル冠岳区(クァナクク)・衿川区(クムチョング)にまたがる三聖山(サムソンサン)の中腹、森の道をしばらく登ると現れる山寺です。大きなお寺ではありませんが、岩に刻まれた朝鮮後期の磨崖三尊仏、高麗の三層石塔、古い民間信仰の名残である男女根石がひとつの境内に集まっていて、見どころがぎゅっと詰まっています。登山客がよく立ち寄るお寺なので、山歩きとあわせて計画するのに向いています。
寺の名前は、新羅の元暁・義湘・尹弼(ウォニョ、ウィサン、ユンピル)の三人の僧がこの山に入り、幕(とばり)を張って修行したことに由来すると伝わります。創建年は資料によって677年とも667年とも異なります。山の名前の「三聖山」も、この三人の聖人を指すといわれています。
かつては「観音寺」と呼ばれましたが、再び三幕寺という名前を取り戻し、朝鮮建国の頃には、無学大師が漢陽(ハニャン)遷都を前に国の繁栄を祈ったという話が残っています。現在は大韓仏教曹渓宗(チョゲジョン)龍珠寺(ヨンジュサ)の末寺です。
三幕寺は都心から近い山寺ですが、標高があるので、境内の庭に立つと、安養とソウル南西部の市街地が足元に広がります。三聖山の周辺には虎岩寺(ホアムサ)や念仏庵(ヨムブラム)などのお寺もあるので、稜線に沿って複数のお寺をつなぐ登山コースも多いです。