月精橋(ウォルジョンギョ)は、慶州(キョンジュ)の校洞(キョドン)、校村(キョチョン)マウルの南を流れる南川(ナムチョン、別名は蚊川〈ムンチョン〉)に架かる、屋根付きの木造橋です。新羅時代に王宮の月城(ウォルソン)と南側をつないでいた橋を、発掘調査と考証を経て2018年に再建しました。昼は赤い柱と瓦屋根が、夜はライトアップされた橋が水面に映り、慶州で夜景がもっとも有名な場所のひとつになっています。
『三国史記』には、景徳王19年の760年に「宮の南の蚊川(ムンチョン)に月精橋と春陽橋の二つの橋を架けた」という記録があります。二つの橋は、南川で分かれた月城の北側と南側をつなぐ重要な道でした。橋は朝鮮時代に焼失し、川底に石の橋の跡だけが残りました。二つの橋の跡は2004年に史跡「慶州 春陽橋址と月精橋址」に指定されました。
二つの橋には時代ごとにさまざまな伝説が加わり、「孝不孝橋(ヒョブルヒョギョ)」や「七星橋(チルソンギョ)」という名でも呼ばれました。橋が架かる南川は新羅王宮の月城のすぐ南を流れていて、橋の上からは王宮跡の森と川の流れが一望できます。
橋の跡の本格的な調査は1984年11月から1986年9月まで続き、このとき月精橋が木造の橋だったことが確認されました。その後、2008年から2013年まで第1次復元工事を行い、2016年4月から2018年4月までの仕上げの工事を経て、現在の姿になりました。長期にわたる調査と考証を経たこの過程は、ほかの古建築を復元する際の参考事例とされています。