安城で最も高い山、瑞雲山(ソウンサン)の北東の麓、森へと続く長い石段の先に、大雄殿が見下ろすお寺があります。石南寺は、建物が数棟しかない小さなお寺ですが、朝鮮初期の建築様式をよく保つ霊山殿(宝物)と、三段の石垣の上に重なるように建つ伽藍配置のおかげで、安城八景のひとつに数えられています。ドラマ『トッケビ』のロケ地としても知られています。
寺の沿革によると、石南寺は新羅の文武王20年(680)に創建されました。創建した僧侶の名前は、資料によって石善、または曇華徳師と伝わります。新羅の文聖王の時代に、迦智山門(カジサンムン)の廉居国師(ヨムゴグクサ)が住んで改築し、高麗の光宗の息子である恵居国師(ヘゴグクサ)が大きく再興しました。名高い僧を慕って弟子たちが集まり、一時は数百人の禅僧が暮らし、朝鮮の世祖は、ここの僧侶の賦役を免除して修行だけに励むようにという教旨を下したといいます。壬辰倭乱で焼失したのち、1725年に海源禅師が再興しましたが、昔の規模を取り戻すことはできませんでした。
お寺の入口には、鐘の形をした石鐘形浮屠(ソクチョンヒョン・プド)2基があり、お寺の左側の登山道に沿って上ると、岩に刻まれた磨崖如来仏像(京畿道有形文化遺産)に出会えます。大雄殿へ上る石段は、丁寧に整えられていて、このお寺の顔のような場所です。春になると、階段の両脇にツツジが咲きます。階段の下から見上げた大雄殿と霊山殿の屋根の線が、石南寺で最も美しい光景です。
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