東海(トンヘ)市の湫岩海岸の端に、海から空に向かってまっすぐ伸びる石柱が立っています。湫岩ロウソク岩は、柱の先に朝日がかかるとロウソクの火のように見えることから、その名がつきました。愛国歌の放送の冒頭の背景映像に使われ、多くの人になじみのある景色で、東海岸を代表する日の出の名所です。
ロウソク岩と周りの奇岩は、古生代初期のカンブリア紀に堆積した朝鮮累層群の大気層(豊村石灰岩層)の石灰岩です。海水に削られた石灰岩が、鋭い峰や溝をつくったカレン地形で、国内を代表する海岸カルスト地形です。海食洞窟もあちこちにあります。
昔、この海辺に住んでいた男が妾を迎えると、本妻と妾が争い、天が怒って雷を落とし、二人の女を連れ去って男だけを残したが、その男の姿がロウソク岩だという伝説が伝わっています。
岩は長年の風化で弱くなっています。東海市が2009年に行った精密安全診断では、いくつもの傷があり、落ちるおそれの大きい岩の塊が重なっていて、地震やうねりで損傷する可能性があるという結果が出ました。2021年にも、ひび割れが深刻になっているという指摘がありました。