島でいちばん高い場所が、標高20mほどです。そのため加波島(カパド)ではどこに立っても海が見え、春には島のほとんどを覆う麦畑の向こうに山房山(サンバンサン)と松岳山(ソンアクサン)、天気がよければ漢拏山(ハルラサン)まで一望できます。済州(チェジュ)本島から南へ約2.2km離れたこの島は、済州の付属の島のなかで4番目に大きいです。すぐ南の馬羅島(マラド)より静かで、のんびり歩くのに向いています。
朝鮮の英祖の時代の1751年に、済州牧使がここに国営の牧場を置き、黒牛を放して育てた記録があります。1840年にはイギリスの船が来て牛を捕まえて積んでいき、様子を見に行った役人の船に大砲を撃つ出来事もあったそうです。人々が本格的に入って農業を営むようになったのは、1842年ごろです。島の名前は、上から見ると泳ぐエイのような形だから、また、蓋に似ていることから「蓋島(ケド)」と呼ばれていたのが変化したから、など、いくつかの説が伝わっています。
加波島の周辺は暗礁が多く、潮の流れも速いため、昔から船が注意して通る海でした。今も島の周りでは海女(ヘニョ)が潜水漁をしています。ドラマ『私たちのブルース』で、ヨンオクとジョンジュンが一緒に旅した島として登場したことで、訪れる人が増えました。
面積は約0.9㎢で、馬羅島の3倍ほどあり、海岸線は約4.2kmです。摹瑟浦(モスルポ)港から約5km離れています。かつては馬羅島を従える本島の役割を持っていましたが、1981年に馬羅島が別の行政里として分離しました。住民は2014年時点で245人で、島内には小学校と保健診療所があります。