城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)は、済州・西帰浦(ソギポ)市の城山邑(ソンサンウプ)、島の東の端で海から立ち上がる高さ182mの火山です。巨大な鉢のような噴火口を岩の峰が城壁のように取り囲んでいて、遠くからでもひと目でそれと分かります。2007年に漢拏山(ハルラサン)、コムンオルム溶岩洞窟系とともに、ユネスコ世界自然遺産「済州火山島と溶岩洞窟」として登録されました。
城山日出峰は、済州のほかのオルム(岳)とは違い、マグマが浅い海で噴出する水成火山活動によってできた凝灰丘です。高温のマグマが海水に触れて爆発し、その火山灰が幾層にも積み重なりました。海側は波に削られて切り立った断崖になっています。もとは本島から離れた島でしたが、砂や砂利が堆積して、今のように陸地とつながりました。
頂上の噴火口は直径約600mで、内側にはススキをはじめとする草が茂っています。2011年の調査では、日出峰で植物240種類が確認されました。2021年には、今の日出峰ができる前に、それより先に噴火した直径約600mの火口が日出峰の東側に重なっているという研究結果も発表されました。最初に噴火した場所は今の噴火口から東へ約600m離れたところで、そこからマグマがそれ以上出なくなったため、今の場所で噴火が続いたといいます。海側の断崖には、波に削られて現れた火山灰層の断面がそのまま見え、火山学者が継続的に研究している場所でもあります。噴火口を囲む岩が城のように見えることから城山(ソンサン)、頂上から眺める日の出が見事なことから日出峰(イルチュルボン)という名がつきました。
昔は青山(チョンサン)という名でも呼ばれていたそうで、今でも年配の住民のなかにはこの名を使う人がいるといいます。高麗がモンゴルの干渉を受けていた13〜14世紀には、日出峰の近くに馬の牧場ができました。20世紀には噴火口の中で竹を育て、馬を飼い、人が暮らしたこともありましたが、20世紀後半に保護区域となってからは、そうした姿は見られなくなりました。
日出峰の周囲1kmの海はきれいな海で、岩や砂利、砂浜が入り混じった広い潮間帯があります。ここでは海藻類127種と海洋動物177種が確認されており、韓国で初めて記録された種も数多くあります。日出峰の日の出は元日にとりわけ人気があり、城山日出祭では、日が昇る瞬間をみんなで数えるカウントダウンが行われます。
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